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12月, 2024の投稿を表示しています

12月21日:穴

私が見ている世界には、私だけがいない。 家族、友人、知らない人、ビル、家、電柱にスーパー、画面に映るスターたち、親指と人差し指、木々と草花、空に太陽、夜に光る星月、薄雲、どこへか向かう飛行機、電車、車、道路、プランター、 私の目には世界が映るが、私だけが映らない。 私だけがいつまでたっても概念で、影のようで、でも強烈に存在しているし、世界を物指すのは私自身であるのに。 不均衡。 極彩色のパッチワークにぽっかり空いた漆黒の穴。 その穴の中で私は挽肉を買い、おからを入れてこね、ハンバーグを焼いた。 少しパサパサ。大根おろしで作ったソースをかける。 美味しい。 美味しいけれど穴なのである。 味はするのに、姿は見えないままなのだ かえで

12月15日:トロントの思い出(8)

ボーカルを探してる日本カルチャーのサークルがあるよ、と教えてもらったわたくし。そのサークルは現地大学の大学生によるもので、誘ってくれたその子にお願いして、サークルの集まりへ参加しに行きました。 広い部屋だったな。 真ん中にグランドピアノがでんと置いてあって、椅子は観客席のように並べられていました。 そこにチラホラと人。 メンバーの一人がむちゃくちゃにピアノの上手な子で、彼女の伴奏で私は1曲だけ歌ったような…気がします。 そこにいた人たちはみんな大学生でした。 日本からの留学生、日本で育った他国生まれの人、日本に縁と興味のある人。私だけが大学とまったく関係なかったんだけど受け入れてくれて、みんなとバンドを組むことになりました。 やばい。思い出しながらちょっと…書けないかもしれません。 私はこの日から、このサークルのみんなとたくさん時間を共にしました。 大学内の施設で歌った。食堂でも歌った。イベントへも参加させてもらった。調理室みたいなとこでおでんも作った笑 寮へもお邪魔した。その寮の共同スペースでバンドリハをして、終わったらドアに「Your band sucks(おまえらへたくそ)」という紙を貼られてたこともあった。 飲み会もした。いっぱいした。 みんな本当にどうして、私を受け入れてくれたんだろう。大学の仲間でもないし、歌もへただったのに。 この部分を鮮明に思い出しているのはおそらく初めてで、今かなり感傷的になっています。 私はみんなのことが大好きだったんだな。 音楽周りを特に詳しく書きたいと思っていたんだけど、できないかもしれない。 バンドはやがてサークルを離れて、ギター・ベース・キーボード・ドラム・私の5人バンドになりました。 この5人で、イベントでの定期演奏とか、大学内でのライブとか、引き続きやっていました。ベースは途中でメンバーチェンジもありつつ。CDも作った。ジャケットのデータだけ出てきたけど、音源はどこにあるのかわからない。 この「思い出」を書き始めたとき、こんなな気持ちになるとは思ってなかった。 別に何があったわけじゃないんです。ただ夢中で過ごして、過ぎていった日々です。それだけなんだけど。 言葉にできません。なんだろう、大切すぎて、客観的になれないのかもしれません。 楽しかったし、みんなのことが大切でした。 あかん。 トロントから日本へ戻るときの、出国...

12月4日:すみません

昨日はちょっと汚い言葉で日記を書いてしまいました。ごめんね。 I was upset and couldn't stop me writing down 今日はちょっと録音と練習と、炊き込みご飯づくりと。という日でした。稼働時間短め。そんな日もあるっぴ。 昨日は韓国やシリアで大きな動きがありましたね。胸がざわざわ、どこかでずっとしている1日でした。 みんな何かを信じていて、信じる道の中で幸せになりたい(安心したい?)だけなんだけど、相反する。自分と相反する人を殺してもそれ以外が自分色に染まるわけでもなし、何の解決にもならんのだけど、どうしてそれを止められないんだろう。 私は反戦の歌は歌いません。反戦の曲も作らない。作れないと思います。人は争うものだと思う。 でもやっぱり根源的に、人が殺し合うこと、人と人が戦って死ぬことは嫌です。 私自身に、友人に家族に、未来ある若い世代に、それを望みません。 死んだり殺したりする手前で折り合いをつける、妥協する、調整する、延期なのかもしれないけど、そういう手段を私たちは持っているはずなんです。 楓

12月2日:心の虚

幽霊の手がふっと触れて、心に虚(うろ)ができる。 不安。焦燥?息の仕方を一瞬忘れる。 でもラジオの収録。しゃべってしゃべって、虚を埋める。 もしくは虚から目を逸らす。 今、元気な曲を作ってんだよー。 気分が変わっちゃうからそういうのは後にしてっ かえで