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I repeat.


少し前まで
小説も映画も音楽も、同じものを繰り返し繰り返し楽しむ派でした。

小説映画音楽舞台絵画、そういったものに出会うと
ダイレクトに感情を揺さぶられたり
過去の自分、現在の自分、ひいては未来の自分も
見つめざるを得なくなるので、
そういう「新たな感性」「新たな刺激」から
逃げている節があったのかもしれない。

環境の変化には強いけど
自分自身の変化には弱かったんだろうなと思います。

ここ2年くらいでやっと
「新しい情報」に触れることに能動的になってきて
特に本や音楽は、気になったものをフットワーク軽く購入しています。

で、写真。
Ray Charlesの伝記映画「Ray」です。

何度も何度も何度も繰り返し観てきて
サントラも盤が擦り切れるほど聴いてきたんだけど
ここ数年は再生することがなくって。

先日、思い立って
すっごーーーく久々に再生しました。

映像記憶装置は―
今回の場合DVDは、
記憶された映像を毎回寸部違わず再生してくれるけど
観てるこっちは毎日毎月毎年
多かれ少なかれ変化しているわけで

こんなにも感じることが変わるのか…
とビックリしながらの152分でした。

好きなシーンは山ほどあって、

長距離バスの運転手をカモン同情演技でまんまと騙すところ
子供時代にストライド・ピアノを初めて教わるところ
チキンを料理しながらQuincy Jonesにスケールを教えるところ
AhmetにCountry Dumbを仕掛けるところ
Beeとの出会い
「What'd I Say」誕生の瞬間

挙げたらキリがないのですが、
改めて胸にズシンと来たのは

ドラッグ漬けであることが警察にバレてしまって
でも所属レコード会社の根回しでうやむやにできることになり
喜んでいるRayに、

「私やあなたの息子たちよりも、
ツアー中に寝たどの女性たちよりも、
今まで使ってきたどんなドラッグよりも、
あなたは音楽を愛している。

今すぐドラッグをやめなければ、
その音楽さえも奪われて
あなたは刑務所行きよ。

そうまでしてその針を使い続ける価値はあるの?」

とBeeが言い放つシーンでした。


音楽って、人生に対してプラスアルファなものでしかないと
思ってたんです私。
No Music No Life…ではなく、
Life に Music がプラスされれば、
ちょっとBetterなものになる。
 
でもそれもちょっと違ったかもなぁと、最近思います。

そもそもLifeなんて取るに足らない
ひとつの命が始まって終わるまでのものでしかないんだけど、

そこに文章や映画や写真や料理や
建築や道路や家族や友達や
恋、愛や
音楽が力を貸してくれることによって

取るに足らないLifeが
輝いてくれるのかもしれないな。

繰り返し見る楽しみ、
やっぱり間違いないですね。


ちなみに私はMary AnneよりMargieが好きです。
でもやっぱりBeeだな!
いい女代表。




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小林楓◆活動報告所

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