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早食いスキルについての考察


私は食べるのがめっぽう速い。

毎日の食事では
調理30分・食事5分が日常。

人と外食するときは
なるべくゆっくりゆっくりゆっくり食べるよう
心がけている。

何故速いかという理由は明確で、

1. 口内キャパシティぎりぎりの量を詰め込んでしまう。
2. 喉を通るくらいまで咀嚼したら食道が勝手に吸い込む。
3. 食事中に箸を置くという発想がない。
4. 目の前にある食べ物を放っておけない。

以上4点が脳と神経に染み付いてしまっているからである。

(ちなみに、理由4のせいで作り置きなどもできません。
カレーを3日分作っても結局1食で食べきる)


よく言われているのが、
「飲食店での労働経験があると食べるのが速くなる」
ということ。
休憩時間内に賄いをたいらげる必要があり、
その休憩時間は店の盛況具合でいくらでも短縮されるため
どうしても早食いになってしまうのだ。

確かに、生まれて初めてしたアルバイトは居酒屋だった。
カナダではカフェとバーを掛け持ちし、
その後2年近くうどん屋に勤務。
東京に来てからはラーメン→もつ鍋→牛たん屋と、
非正規雇用とはいえ飲食業に従事してきた時間は長い。
カナダのうどん屋ではカレーも扱っていたが、
あの頃は言葉通り「カレーは飲み物」状態だったと言えよう。

こう振り返ると、私の早食いスキルは
長年に渡る飲食店勤務により培われたものと推測される。


だが私は、私の記憶に問いかける。
本当にそうなのか?
17歳やそこらから始まったものが、
ここまで卓越した技術に育つものなのだろうか?


ご存知の方もいるかもしれないが、
私は3人きょうだいの末っ子である。
上に姉、真ん中に兄、そして私。
一番人数が多かった時代は、
両親・祖父母・姉兄・私の7人家族だった。

そして、私が幼い頃の小林家は
冷蔵庫内の食料は記名制(プリンやヨーグルトなど)、
食卓に並べば早い者勝ちで、
他の者に譲るなどの情け容赦は無用であった。
一緒に暮らすメンバーが多い方には
少なからず分かっていただけるのではと思う。

現在でも、家族と共に食事をすると
家であれ外であれ、とにかく速い。
箸の動きが速い。
食料が無くなるのが速い。
何を何皿頼もうが、テーブルが料理で埋め尽くされようが、
「頼みすぎたかな?」と一瞬不安になろうが、
30分もあればそのほとんどを駆逐する。
それぞれが十分な会話をしているにも関わらず、である。


要するに、私の早食いは小林家の遺伝子なのだ。
両親の代から始まったのか、祖父母からなのか
そのまた前から脈々と続いているのか
そんなことはわからないが、
幼少期からスパルタで刷り込まれたこの早食いは
免許皆伝、伝家の宝刀、
向かう所は敵なしなのである。



…なぜこんな話を書くかと言うと、
ちょっと危機感を覚えているからで。。

先日友人と食事に出たときに
「ハチノスのカツレツ」というものをいただいたのですが
(※ハチノス... 牛の第二胃)

モッチモチの弾力あるハチノスを
友人が「噛み切れない!何度噛んでも口の中にある」
と言いながらもぐもぐしている
そのすぐ横で、
3、4回噛んではすぐ飲み込んでいる自分がおりまして

「あれ…?私おかしいのか?」
と、客観的に自覚したのでした。


噛むことはその食べ物から栄養素を取り出すことだと
頭では分かっている
頭では分かっているのだけど、

口に入れる→ちょっと噛む→飲み込む
この一連の動作を脊髄反射的に行ってしまっている私には
「よく噛んで食べる」って人生における課題かもしれないです。。



味わってないのではないのよ、決して!






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