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3月24日:トロントの思い出(4)

私がトロントへ行くことにした理由はそもそも「英語圏で音楽活動をしてみたい」と思ったことでした。
新潟でのバンド活動の中で洋楽と出会ったのが英語に興味をもったきっかけで、英会話スクールに通ったり、短大の英文科へ進んだり、新潟に暮らす外国人のコミュニティに参加したりと私の周りはもう英語だらけで、その頃には歌うも聞くも英詞の曲ばかりでした。

「では一体どうやって音楽活動をするのか」というところをまったく考えずに現地まで来てしまって、どう考えても無鉄砲な行動だったのですが、やっぱり縁は存在するようで、ホステルで出会うのです。同じように、トロントへ音楽活動をしに来た日本人2人組と。

DKさん・DCさんは二人とも私より年上で、ギターも歌もとても上手な兄さんたち。
英語も堪能でした。
DKさんにギターを弾いてもらって、近くのバーでやっていたオープンマイク(エントリーすれば誰でもパフォーマンスできるイベント)で「Bye Bye Love」を歌ったのが、私のトロント初の”ライブ”だったな。

音楽以外にも、ホステルのキッチンでパスタを作ってもらったり、ギターを持ってモントリオールへ旅行へ行ったり、チャイナウンのレストランでチップが足りないと怒られたり。

ホステルを出た後も私たちは一駅しか離れていない場所に住むご近所さんで、いっぱい遊んでもらったし、DCさんにボイストレーニングをしてもらったこともありました。


ボイトレしてもらってたDCさんの部屋。

トロントへ行ってすぐに二人に出会えたことはとても幸運だった。今ではもうなかなか会うことはできないけど、いつだって会いたいし、二人のことも二人と過ごした思い出も、大切な宝物です。


宝物、って書いて気付いたけれど。

トロント生活が終わってからもう14年が経とうとしているのに変わらずあの頃のことを話してしまうのは、大切な宝物を宝箱から取り出して眺めたくなるからかもしれないな。
そしてその宝物を人に見て欲しくなるの。
日本に帰ってきてからはお金も時間もなくて遊びにすら行けていないけど、ずっとずっと大事な場所だし、もう一度縁を持ちたい。と強く、いつも変わらずに思っています。


さて
かけがえのない出会いに締めくくられ、10日間のホステル生活がそろそろ終わりに近づいてきました。住む家が決まったのです。
ダウンタウン中心部から北東に少し外れた地下鉄Dufferin Station。そこから徒歩3分ほどの青いシェアハウスでした。
1階は中国人の3人家族。2階を日本人3人でシェアして生活するという、生まれて初めての日々が始まります。


かえで
(5)に続く。


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